相手を儲けさせないとコンサルは終わる
以前ブログでコンサルティングについて話しました。
まだ読んでない方はこちら

その中で、
初めてがっつり関わっているコンサルティングの店が2024年8月にオープン予定です。
と書きました。
今回はその後の経緯について、実際どうだったのか話したいと思います。
無事オープンできた安堵感と、1年遅れの「アメリカあるある」
結論から言うと、無事オープンできて今のところ繁盛しています。
自分の直営のレストランではないからこその責任感で、眠れない夜を何度も過ごしました。
なので、
無事オープンできてお客さまで賑わっている様子を見られたことは本当に感慨深いです。
ちなみにオープンは1年遅れました。
これはマイアミというか、アメリカあるあるです。
ほとんどの店は予定通りオープンできません。
私が知る限り一番驚いたのは、 オープンしますと謳って3年経過してもオープンせず、
そのまま潰れた店があるほどです。
アメリカでゼロからレストランをオープンしようとすると、本当に信じられないくらい様々な問題が起こります。
だから私は最初のビジネスモデルとして
・フードホール
・間借り店舗
・ケータリング
など、すぐに始められる形態をおすすめしています。
小さいスケールでのスタート
それはいつか大きいことを成すために必要なプロセスです。
詳しくはこちらの記事に書いてます。
コンサルティングをやって辿り着いた「一つの結論」
コンサルティングをやって出た結論
今回レストランのコンサルティングをするにあたり、私なりに色々調べ、先輩方にも聞いてリサーチしました。
その上で出た結論は
結局はケースバイケースである
ほとんどの事例は参考になりません。
自分で案件に向き合うことが何よりの近道であり、何より大事なことです。
なぜ人は「前例」を知りたがるのか?
人はよく
「相場はどれくらい?」
「他の人はどうしてる?」
と聞きます。
それは
- 損をしたくない
- 楽して答えに辿りつきたい
という心理があるからだと思います。
しかし
「若い時の苦労は買ってでもしろ」
と言いますよね。本当にその通りです。
この初期の試行錯誤の時間は、何事にも変え難い自分の財産になります。
難しいかもしれませんが、まずは
自分軸で考えること
ある程度経験を積んだ上で他者との比較は、自分の現在地を知る上で大事ですが、
スタートでそれをすると大体うまくいきません。
まずは
徹底的に案件と自分に向き合うこと。
一旦、損得勘定を無視してください。
ゼロイチの壁を突破するためには避けて通れません。
飲食店ビジネスに攻略本はありません。
私はこの2年間は徹底的にクライアントと向き合いました。
コスパ、タイパはかなり悪いです。
この費やした時間があったらその何十倍も稼げたと思います。
でも間違ってなかったなと心から思います。
アメリカで舞い込むコンサル案件の「罠」と「本物」
アメリカで寿司職人をしていると、コンサルティング案件は毎日のように舞い込みます。
うちで働き始めたばかりの人にも
「独立しないか?」 「コンサルしてくれないか?」
と声をかける人がいるくらいです。
でも、このほとんどの話は流してください。
想いもないし、実現させる根性もない人ばかりです。
金持ちが税金を払うくらいなら新規事業に投資しようかな、
愛人や狙っている女の子を連れていくかっこいい店を持ちたい。
そんなロクでもない動機の場合が多いです。
こんな奴らは「喝!」です。
でも、たまに本物がいる
でもね、たまに紛れているんです。
想いのある人が。
一緒に夢を見てもいいなと思える人が。
それを見極めるには、ある程度の時間が必要です。
今回、私のコンサルティング案件も数ある依頼の中の一つに過ぎませんでした。
「ヤスの寿司に感動したから一緒にレストランやろう!」
こんな具合です。
嬉しいです。
正式な依頼。
でも最初は
「はいはい、金持ちの道楽ね」
くらいな感じでした。
でもね、しつこかったんです。
想いのある人は折れません。
何回も店に来て食べて、関係を築こうとします。
そこで「じゃあもうちょっと詳しく聞いてみようかな」
となるんです。
本気の人はダメ出しを聞く
話を聞いてみると、飲食はど素人。 考えも甘々なんです。
「そんなんじゃダメだよ」
と厳しく指摘したことも真剣に聞くんです。
だって本気だから。
本気の人はダメ出しも真剣に聞きます。
今回のコンサル内容:流行の「ハンドロール」への挑戦
私が請け負った案件はハンドロール(手巻き寿司)でした。
アメリカでは近年かなり流行っています。
最初は普通の寿司店の構想でしたが、
同じエリアでやる以上、同じ形態ではできないという私の意見を受け入れてくれました。
私の店のメイン商品ではないですが、
手巻きも出していて、そのクオリティに感銘を受けてくれたという側面もあります。
何度も何度も会って関係値を築いていくうちに、
こちらもどんどん肩が入っていき、気がつけばどっぷり取り込まれていました。
でもね、これはすごくありがたいことなんです。
人に求められているうちが売り時です
人は年齢を重ねると共に「自分の時間を売る」から「経験や知識を売る」にシフトしていく必要があります。
『知識や経験』を売るって本当に大変なんです。
最初にも述べましたが全ての案件はケースバイケースです。
前例に囚われると失敗します。
直接現場に介入しないので難易度はかなり高いです。
そこで、
「まー、どうせ自分のお金じゃないし」とか「失敗しても次いこう」とか思っている人。
次はありません。
投資に頼ってビジネスをやる人にも言えることですが、
『失敗したら次は無い』という覚悟でやれない人は誰からも信用されません。
もちろん、失敗することもあるし、むしろその方があたりまえです。
でも失敗した人に依頼する人はいません。
「あなたが、最初のコンサルで失敗したら次は無いです」
将来的にコンサルでも成功したいなら最初の案件は絶対に成功させなければいけません。
①徹底的に案件に向き合うこと
②自分の利益は後回し(依頼主、店を儲けさせることが何より優先)
可能な限りコミットして絶対に成功させること。
報酬体系の変更:現場に入るフィーを捨てた理由
この案件、実は途中で契約内容を変えました。(私からの提案です。)
当初の契約は
- まとまった契約金
- 現場に入るごとのフィー
という内容でした。
結構な額です。
現場に入るごとに新型スマホが1つ買えるくらい。
これは向こうから提案してきた内容です。
でも私はこう思いました。
私はとことん現場に入りたい。
でも毎日のように現場に入っていたら、事業を苦しめるよなと。
そこで提案しました。
契約金は無しでいい。フィーも無しでいい。
その代わり、ロイヤリティ契約にしてほしい。
売上のパーセンテージです。
具体的な数字は守秘義務があるので言えませんが、一般的な額よりかなり低いです。
先輩方にも
「なんでそんな条件でコンサルしてるの?」
「もっと取れよ」
と言われるほどです。
でも、この額でいいんです。
はっきり言って、飲食店では誤差の範囲です。そこがミソです。
相手にとって負担にならないこと。
何度も言います。
「一旦損得勘定は無視」してください。
「相手を儲けさせないとゲームオーバー」です。
コミッション型からロイヤリティ型へ。未来への決断
簡単に言うと
コミッション型 =成果報酬(短期)
ロイヤリティ型 =権利の使用料(長期)
私はここで
ロイヤリティ型に切り替えました。
ここが別れ道であり、将来を決める決断だと思っています。
この契約が意味すること
この契約は
事業がうまくいかなければ 私はお金がもらえません。
でもその代わり
パートナーにとって重荷にならない
自分のブランドも育つ
店舗展開で大きくなる
というメリットがあります。
でもこう思った人も多いのでは?
ロイヤリティ型だとうまくいきだして切られたら損じゃない?
コミッション型で最初にガッツリもらっておいた方がリスク少なくない?
はい、その通りだと思います。
だからみんな目先のお金を選ぶんです。
私はまだ検証段階です。
この決断が間違ってたかどうかはこの先の私を追って確認してくださいとしか言えません。
しかし、私は正しい決断をしたと思っています。
これは長期で店舗展開とともに大きくしていくモデルです。
最後に:ビジネスで一番大切な「持ちつ持たれつ」の精神
ビジネスで一番ダメなのは
自分だけが得しようとすること。
相手を儲けさせることを考える。
結果として、自分にも返ってきます。
持ちつ持たれつの関係を作ることが、事業が長く続くポイントだと思います。
その上で一番大事なこと。
それは
自分たち自身が成長し続けること、求められる人材であり続ける努力
これが何より大事だと思っています。
最後までお付き合い、いただきありがとうございました。
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